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世界という限界


過去のエクスタシーは未来の凋落に過ぎない。

俺は客体的に存在させられるだけの世界素材ではないのだが、現在という時間の了解的開示が、人間を人間の設計図へと機敏に誘惑するのである。
そのとき過去は自らの処女地をまなざし、未来が浸透してくることに気づかない。
そこに俺の身体性の記号化が発動するのだ。

あらゆる価値の転倒は、あらゆる裂け目からの逆流である。
二十世紀とは価値の割れ目の見せ合いであった。
科学には倫理的瑕疵、宗教には科学的瑕疵、倫理学には宗教的瑕疵があった。
文学も数学も、三つの点が成す角錐の、その頂点には成り得なかったのだ。
恥部は世紀末とともに隠蔽されてしまった。

俺は俺の恥部であり限界であり転倒であり価値である。
だが世紀末が俺を生かしたのだ。
俺は死に至るまであらゆる価値の裂け目に詰め物をし続けなければならないだろう。
たとえそれを愛と呼ぶたわけものが俺の影だとしても。

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